【六山事業推進部部長】32歳の岡田則彦さんが大蛇山に携わり続ける理由とは

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みなさんこんにちは、ライターの幸森です。

先日ご紹介した製作途中の大蛇山はもう見に行かれましたか?

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夏祭りまであとわずかとなり、夕方になると聞こえてくるお囃子にわくわくせずにはいられませんね。

ライターとして大蛇山を取材するようになって、私の中にはある疑問が生まれていました。

『大蛇山に携わる若い人たちを突き動かしているものは何なのだろう?』

30歳前後の年代は自分の仕事や家庭を確立させることに精一杯で、地域行事との関わりが希薄になりがちです。

それでも大蛇山の製作現場や祭りには、地域を問わずその年代の姿があります。

私は聞いてみたくなったんです、彼らが大蛇山に携わり続ける理由を。

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六山事業推進部部長・岡田則彦さん

30代の大蛇山関係者を探していたところへご紹介頂いたのは【六山(ろくざん)事業推進部】です。

大蛇山が市外へ出向く際など、大蛇山祇園六山それぞれの意見をとりまとめ、大牟田のPRと大蛇山の発展に寄与する組織なのだとか。

博多どんたくなどで大蛇山がスムーズに運行できるのは、この組織のおかげなんですね。

その部長がまさに30代ということで、お話を伺わせて頂きました。

岡田則彦さん(1986年生まれ)

六山事業推進部 部長

大牟田神社第二区祇園 二区祇園會 副団長

大牟田市で生まれ、小学校高学年から大蛇山に携わり始める。一度は就職のため大牟田を離れるもUターンし、現在は市内在住。

大蛇山に携わるのは男だからという理由

若い方がなぜ大蛇山に熱くなるのか、携わり続ける理由が知りたいと話す私に即答してくれた岡田さん。

「男だからですかね。」

思いがけない返答に戸惑う私を見て笑いながら、岡田さんは話を続けていきます。

人それぞれ理由は色々あるでしょうけど、僕は大蛇山の熱い感じが好きなんですよね。

歳を重ねれば重ねるほどに、その感覚は強くなっていて。

大人になってこれだけ熱くなれて、達成感を得られるものって他にはそうないと思うんです。

祭りの後、山崩しが終わると『お疲れ様!』って男同士で抱き合うんですけど、その瞬間はやっぱり涙が出ますね。」

もちろん辞めたいと思ったことだって何度もあるし、男臭い世界なんで大変なことは山ほどあります。

でも慣れ合いでやってたら、祭り当日のあの見惚れるようなかっこよさは出ないんじゃないかなと。

それにやっぱり、竹を切るところから始まる製作、毎日のきつい練習というプロセスを経て初めて得られる達成感だと思うんで。

その感覚を味わいたくて、携わり続けていますね。」

岡田さんは就職で大牟田を離れてからも、祭りの日には必ず帰郷して大蛇山に参加していたそうです。

離れていた時期があるからこそ、プロセスを大切に想う気持ちがより一層強いのかもしれませんね。

後世へ受け継いでいくために中間層として

少子高齢化が進み、地域行事の担い手は年々減少しています。

それは大蛇山も同じ。

岡田さんは中間層として日々様々なことを考えているそうです。

「大蛇山に限らず、担い手の育成って永遠の課題みたいな部分があるじゃないですか。

僕らもまだまだ先輩方から未熟者と言われるくらいなので大きなことは言えないんですけど……。

でも、祭りを通して肌で感じたものや先輩方から学んだことは、しっかりと後世へ受け継いでいきたいといつも思っています。

そういう“肉声でしか伝えられないこと”があるんですよね、祭りには。

それを途切れさせたらいけないんじゃないかなって。

だからそのためにも、担い手となる人材の発掘・育成は大切だと強く感じています。」

「僕は大蛇山を残すためには、敷居を下げて100人集めるんじゃなく、男臭い5人を集めることが重要だって思っているんです。

今の子たちは忙しいし、厳しさにも慣れていません。

どこかで手綱を緩めてあげないと、という声もあります。

でも歴史や伝統を重んじて今日までやってきたことを考えたら、厳しさも残さないといけない。

だから僕ら中間層がクッション材になって、上の世代と下の世代をうまく繋げられたらいいのかなと。

年齢的にも役職的にもちょうど中間。

岡田さんにとってはその難しさや重要性もまた、達成感を高めているひとつの要素なのでしょうか。

中間層の役割について語る岡田さんの表情は、一段と気合いが入っているように見えました。

市内外に誇る大蛇山の魅力

六山事業推進部の部長として、大牟田市外での大蛇山運行にも関わっている岡田さん。

市外に出れば出るほど、大蛇山の凄さを実感しているのだそうです。

「あれだけ大きな山車で、花火を噴いて、たくさんの子どもたちがいる……そんなの他の地方には中々ありませんからねー。

大牟田の方は見慣れているかもしれませんけど、市外では山車を方向転換させると歓声が上がるんですよ。

その声を聞くと、大蛇山の凄さを改めて実感しますね。

六山事業推進部の一番の願いは大牟田のPRと大蛇山の発展。

今後もみんなの気持ちをひとつにして貢献していきたいです。」

「夏祭りには、2日間で約40万人が訪れます。

市の人口が約12万人ってことから考えると、かなりすごいことだと思いません?

昔に比べれば細かい規制がずいぶん増えたし、難しい面は多くなりました。

でも安全に配慮しながらも賑わいは残して、大牟田の祭りを盛り上げたいです。

そのためには六山だけじゃなくて行政や地域山の皆さんとも、もっと力を合わせないと。

結局全ては人ですからね。」

全ては人、その言葉は大蛇山だけじゃなく地域にも言えることなのではないでしょうか。

岡田さんたちは、大蛇山を通して大牟田の未来をも見つめているのかもしれません

岡田さんが伝えたいこと

最後に、記事を通して伝えたいことはありますか?と尋ねてみました。

「一番伝えたいのは、見るだけじゃなくて参加してみてほしいってことですかね。

勉強や仕事、家庭との両立はもちろん大変だと思います。

歴史や伝統ある神事に、敷居を高く感じる人もいるかもしれません。

でも神事に携われる機会はそうないことですし、僕らは間口を広くして待っています。

2日間の祭りのうち、どちらか1日だけ参加するという人もいますよ。

大牟田に男として生まれ落ちたからには、ぜひ法被に袖を通してほしい。

やらなきゃ絶対にわからない達成感がそこにはあります。

よく先輩方から『こんなに男を張れる舞台はないぞ』って言われるんですけど、まさにそうだなって。

祭りに携わる理由は男だから、それだけで十分なんですよ。」

取材後記

終始熱く語って下さった岡田さん。

言葉の端々から郷土愛や大蛇山を誇りに思われていることが伝わってきて、私は取材中に何度も胸が熱くなりました。

夏祭りの2日間、その365分の2を成功させるために熱い日々を送っている男たちの想いが、この記事を通じてみなさんにも届いていたら嬉しいです。

市外にも誇れる大蛇山は、大牟田のかけがえのない宝物。

今年も多くの来場者で賑わうことを楽しみにしています。

そして、男たちの熱い想いが末永く後世へと受け継がれていきますように。

岡田さん、ご協力ありがとうございました!

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幸森 彩香
1985年宮崎県出身。地域の魅力を可視化するフリーライターとして活動中。言葉と肉と甘いものをこよなく愛する肉食系文学女子。
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