地震発生から熊本市動植物園の1年間!ユキヒョウのおはなし会に参加してきました。

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みなさんこんにちは!今日も元気な初心者ライターすずです。

もう5月になり、新しい環境になれ始めた方も多いのではないでしょうか?

まだまだ制服が大きい学生を見ては、懐かしいと泣きそうになる今日この頃……。

熊本市動植物園から大牟田市動物園に来園して1年のユキヒョウスピカちゃんも新しい環境に慣れているはず!?

来園1周年を記念して4月26日に行われた

「ユキヒョウのおはなし会」

に参加してきましたー!

内容はこちら!

  1. 熊本市動植物園のスタッフさんによる地震発生当時とこれからについて
  2. 野生のユキヒョウを研究されている木下こづえ氏(京都大学野生生物研究センター)によるユキヒョウについて

地震発生当時の状況

2016年4月

皆さん忘れることのない大地震が熊本、大分で発生しました。

 

もちろん、熊本市動植物園も被害に。

当時のことを熊本市動植物園の猛獣担当のイトウさんがお話ししてくださいました。

地震発生直後、園内と動物の確認を行いました。

幸い、動物たちも睡眠をとっていたので、逃げ出した動物はいませんでした。もしこれが活動中の昼間だったら……。

 

水族館にポリタンクを借り、近くの湖で水を確保。消防署で使わないホースなども借り、園内に水を行き渡らせました。

「ライオンが逃げ出した」というデマも出回り、皆さんに安心していただくためにブログを立ち上げて報告。

 

地震発生時に暴れたり、檻を強く掴みすぎて手に傷を負ったり、余震に強く反応するようになったりと動物たちにも様々な影響が。

 

傾いた猛獣舎から動物たちの大移動を始めました。

 

猛獣の大移動でやってきたのがユキヒョウのスピカちゃんです。

私たちが大牟田市動物園で見る姿からは想像もつかないほど怖い思いをしたのではないでしょうか?

なぜ揺れているのか、自分たちは大丈夫なのか、何も分からない状況で揺れ続けたことは人とはまた違う恐怖の感じ方だったでしょう。

開園することができなくなった熊本市動植物園。

今年2月25日に部分開園をすることができましたが、それまで一体どうしていたのでしょうか?

開園に向けて

全面閉園したあと、希望された小学校や中学校に赴きふれあい移動動物園を行いました。

笑顔の子どもたちを見ると「あぁ、やって良かったなぁ」とこちらまで嬉しくなりましたね。

 

部分開園の際にはたくさんのお客様にご来場いただきました。

私たちスタッフも動物たちも、約一年ぶりのお客様で興奮して疲れきってしまいましたが、お客様・私たち・動物たちみんなが笑顔になることができました。

当時のことを話すイトウさんの顔は真剣そのもので、聞いているこちらまで胸が痛くなってきました。

しかし、ふれあい移動動物園の話をするときはパッとした笑顔を見ることができました!

お話の間にも何度も出てきた『笑顔』という言葉。

ふれあい移動動物園で届けたのは、動物たちとのただの触れ合いではなく、笑顔や元気だったのでしょうね。

まだ猛獣舎は液状化の影響で傾き続けています。

しかし、来年4月には全面開園を予定していますのでこれからも頑張っていきます。

あと1年間、まだまだ大変だとは思いますが皆さんで熊本市動植物園の皆さんを応援していきましょう!

ユキヒョウってどんな動物?

大牟田市動物園に来たユキヒョウってどんな動物なんでしょうか?

ユキヒョウの研究者である木下さんが教えてくれました。

きっと皆さんのイメージは、

尻尾が長い!白い!毛がふさふさ!手が大きい!

こんな感じではないでしょうか?

その通りです!

あとは、鼻の穴(鼻腔)が大きい、や

都市伝説的(詳しくはわかっていない)に言われている前足が短い、ですね。

そしてこれら全てに意味があります!

  1. 尾が長い→岩山でバランスをとるため
  2. 毛が白い→岩や雪の中でのカモフラージュ
  3. 毛が長い→寒冷対策
  4. 手のひらが大きい→岩を上手く掴むため
  5. 鼻の穴が大きい→冷たい空気を温めて肺に入れるため

こんなにたっくさんのことを考えて環境に対応できるよう進化したんでしょうね!

ユキヒョウは標高900m〜4500mのヒマラヤ山系の高い雪山に生息する、

「世界一高い所にすむネコ科動物」

なんと、ネコ科動物の中でも1番高い所に住んでいるのです!

野生のユキヒョウ

世界一高い所に住む最高捕食者のユキヒョウに敵なし!

と思ったんですが16年間で20%の減少が確認されています。

餌となる動物の減少や気候変動、毛皮目当ての密猟なども原因ですが、一番は「害獣駆除」

インドのラダックでは家畜をユキヒョウが狙うために人々に駆除されていました。

しかし、現在では

  1. 家畜を守るために網を張る
  2. ユキヒョウは極力駆除しない
  3. エコツーリズムとして活用→「野生のユキヒョウを見ようツアー!」

こうした野生のユキヒョウを守っていく活動が行われています。

飼育や野生それぞれのユキヒョウを研究し、双方に活かしているそうです。

講演会に参加して

熊本市動植物園は部分開園もし、復興が進んでいる!

という印象でしたが、実際はまだまだ大変な状況だということを初めて知りました。

スピカちゃんが何故大牟田市動物園に来たのかを知らない方もいたのではないでしょうか?

「ユキヒョウもいたんだー!」なんて軽い気持ちで見ていましたが、どれだけ大変な思いで避難してきたのか……

今回の講演会はそれを考えるきっかけになりました。

ユキヒョウについても全く知らないことばかりで、研究者の方に教えていただけたのはとっても貴重な体験になりました!

次にスピカちゃんに会うときは、今回聞いた豆知識を思い出しながら見たいと思います。

早くスピカちゃんが熊本市動植物園に帰ることができたらいいですね♪

さぁ、大牟田市動物園にいるスピカちゃんを見に行きましょう!

 

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suzu

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ひとめぐり研修生ライターです(*゚-゚)かわいい動物をたくさん紹介するので皆さん癒されてください!皆さんにまだまだ知らない素敵な大牟田を届けていきます(o^^o)
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