みなさんこんにちは!キラキライター幸森ですっ。
少し前に私がはんばぁ~ぐ亭にいることが明かされましたが
お店に来てくださったお客様から『いつも見てます~!』と声をかけて頂きました♡
こうしたお声がけを頂くのは本当に嬉しいです!!
ありがとうございます♡
『ひとめぐりはお店だけじゃなくて色んな情報があっていいですよね』
ともおっしゃって下さったのがまた嬉しかったです♡
これからも皆さんに様々な情報をお届けしていきますね!
さて、そんなイベント情報も満載な大牟田ひとめぐりで先月ご紹介した
映画『みんなの学校』上映会&シンポジウム
本日はそのレポートをお届けします。
ぎっしり詰まった濃厚な内容で様々なことを考えさせられるイベントでした!
参加された方も、行けなかった方も、この記事を通して地域のことを少し考えて頂けたら嬉しいです。
目次
映画『みんなの学校』
映画の舞台は大阪市立大空小学校。
2006年4月に開校。
『すべての子どもの学習権を保証する』という理念のもと、木村泰子校長を筆頭に教職員や地域の方々が協力して作り上げてきた小学校です。
映画が撮影されたのは開校から6年後の2012年。
当時の大空小学校には約220名ほどの全校生徒に対し、特別支援教育の対象となる児童が30名以上在籍していました。
様々な児童がいますが、特別支援学級は存在しません。
どんな児童も同じ教室で学ぶ。それが大空小学校です。
『みんな一緒に学ぶことで周りの子どもが変わっていく。子どもが変われば親が変わる。親が変われば地域が変わる。』
映画の中で木村校長はそんなことを言っていました。
この取り組みが支援が必要な子どもの為だけではないことが、映画を観るとよくわかります。
とある1人の男の子の受け入れに関するシーンでは木村校長はこんなことを話していました。
『あの子が大空に行くんやったら(うちの子を行かせるのは)やめとこ。そんな声があがった。それならあの子はどこ行くん?そういう子が安心して来れるのが地域の学校や。』
この男の子をめぐって様々な出来事が起こりますが、木村校長をはじめとした教職員、地域の方々、みんなで彼を受け止めます。
やがて卒業を迎えた彼の表情や仕草は、最初に登場した時のものとは大きく変化していたように見えました。
暴力をふるってしまう児童に対して木村校長がお話しするシーン。
その後児童は『もう絶対に暴力はふるわない。暴言ははかない。』という宣言が書かれた手紙を置いて校長室を後にします。
それを読んだ木村校長の言葉に思わず深く頷きました。
『すごいなぁ。こんなん出来過ぎやで。でもこの一瞬が大事なんや。一瞬一瞬はホンマやねんなぁ。この点と点がどう繋がっていくか、それが子どもの可能性や。』
木村校長はどんな時も、頭ごなしに子どもたちを叱りつけたりはしません。
必ず子ども自身の言葉で理由を聞き出してから話を始めます。
そんな場面が何度も何度も映し出されていて、子どもには子どもなりの理由があって行動していること、それを理解して話をすることの大切さを痛感させられました。
この他にもここで紹介しきれないくらい沢山の言葉が心に残りました。
まだ観たことがない方はぜひ機会を見つけてご覧頂きたいです。
みんなで「考える」シンポジウム
入場時に配布されたメッセージには『この上映会は「キックオフ」始まりにしたい』と書かれていました。
より具体的なお話を伺う為に、実行委員長の菅原さんにインタビューをすることに。
▼おおむた「みんなの学校」上映会 実行委員長 菅原さん
-なぜ上映会を開催しようと思われたのですか?
菅原さん:
「久留米で行われた試写会に参加して、感動したんです。それで、大牟田でもやりたいなと。
この映画は学校の中でのことだけでなく、まちづくりという視点からも観ることができます。
多くのことに気付かされる映画だと思っています。」
-シンポジウムではどんなことを?
菅原さん:
「今日この場だけで終わってしまわない為に、みんなで知り、考える場としてシンポジウムを行うことにしました。
大牟田には私たちが知らないような現状・課題が実は沢山あるんです。
何ができるのかわかりませんが、まずは大牟田の現状を知って頂くことから始めてみたいなと。
色んな切り口から知ってもらえればと思います。」
というわけで、上映会の後に開催されたのはみんなで考えるシンポジウム!
医療、福祉、様々な専門家がステージに登壇します。
コーディネーターは甘木山学園の支援部長坂口明夫氏。
児童養護の分野において全国で活躍されている非常に熱い方です。
子どもに親しみをもってもらう為にいつも楽しいコスチュームで活動されています。
(ちなみにこの日はホークスのユニフォーム)
▼坂口明夫氏
そして壇上右手には3人のシンポジストが。
左・・・坂西信平氏 (坂西内科医院 小児科医)
中・・・高口恵美氏 (スクールソーシャルワーカー)
右・・・前田佳宏氏 (大牟田市社会福祉協議会 ソーシャルワーカー)
#みんなのおおむたというハッシュタグで会場からTwitterを通して意見を募るというスタイルでこの日のシンポジウムは進行されました。
Twitterで投げかけられた疑問にシンポジストがその場で回答していきます。
《子どもの頃に優しくしてもらえたら人に優しくなれるのかな?》
坂西氏:
「そうだと思います。もともと子どもはみんな良い子です。
大人がどう関わっていくかです。皆さんもできることから始めて頂けたら。」
《みんなの学校みたいに、地域が学校に関わっていくことは難しいの?》
高口氏:
「保護者全てがそれを望んでいるわけではないのが現状です。
子どものこと、家庭のことを地域の人に知られたくないという人もいます。
学校も個人情報などに過敏になっています。
地域の力を借りながら、学校がコーディネートして子どもたちをサポートできるといいですよね。」
大勢の中で挙手して発言するのが恥ずかしい人でも気軽に質問できるので、より多くの方が参加しやすい仕組みになっていました。
まさに「みんなで」考えるシンポジウムでした!
なないろリボン結成
この日は上映会とシンポジウムの他にも、様々な人が関わっているマルシェやワークショップが開催されていました。
就労支援施設の授産品やカフェのお弁当が販売されていたり、帝京大学の学生さんによるブースがあったりと大賑わい。
色んな方が一緒になって作っているイベントだというのが感じられる素敵な空間でした。
こうしてこの日文化会館には沢山の温かな想いが集結していました。
実行委員会の皆さんは、今後継続的に活動していくために任意団体の立ち上げを決められたそうです。
その名も【なないろリボン】
なないろは子どもたち一人一人の個性(カラー)や多様な視点を意味し、リボンには多様な視点が結び繋がるようにという願いが込められているとのこと。
これから『知る』ことと『行動する』ことを軸に活動されるようなので、どこかでこの名前をみかけたらぜひ応援してくださいね!
イベントに参加して
上映会もシンポジウムも、とにかく考えさせられることだらけでした。
まちづくりという視点でこのイベントに参加して感じたのはやはり、地域コミュニティの重要性。
とは言え、今の時代にはコミュニティ形成の難しさを感じざるを得ない事例も多々あります。
コミュニティが自然と成り立っていた時代を知る人、知らない人、双方が共に考え新しい形を作り出していく必要があるのかもしれませんね。
今回盛り沢山なイベントで記事のボリュームもたっぷりでしたが、最後までお付き合い下さった皆さまありがとうございます。
ふと何か考えて頂いたり、明日何か一歩を踏み出して頂くきっかけになれれば嬉しく思います。
先日認知症SOSネットワーク模擬訓練に関する記事でも書きましたが今ある課題を解決することが自分の未来を創っていくという意識のもと、私たち自身の手でまちを創っていけたら素敵ですね。
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