「ハンバーグのお店 志摩」を運営しながらも、街のボランティア活動にも積極的に参加されている吉井さん。大牟田の良さである横のつながりを大切にすることで、大牟田らしい盛り上がり方ができるんじゃないか。お話をお伺いしました。
人物紹介:吉井基輝さん
大牟田で歴史あるお店「ハンバーグの店 志摩」をご両親と共に運営。
街のボランティア活動にも積極的に参加し、みんなが楽しめる街にするために奮闘中。
目次
全て手作りなので、食材が自分たちの手を全て通っていく
–本日はよろしくお願いします。お店は元々ハンバーグメインだったんですか?
吉井さん(以下:吉)父が大牟田でお店を46年前に始めて、その時はハンバーグがメインだけど、ステーキやスパゲッティなどもやっていました。
大牟田は石炭で栄えた街なので、炭坑節の一節である「月が出た出た」をイメージして作ったそうです。
ハンバーグの中に卵を入れ、卵を月に見立てて、その上にデミグラスソースをかけて煙突からの煙を演出してます。中を開けると、お月さんが出てくるようにしてます。
こちらがハンバーグの店 志摩さんの一品
吉:大阪万博の年(1970年)にオープンしたので今年で46年、2020年の東京オリンピックの時には50周年になります。
–46周年てすごい歴史ですね。それだけお客さんから支持されているんですね。
吉:うちの良さは、コツコツとハンバーグを頑張ってきたところだと思います。全て手作りなので、食材が全て自分たちの手を通っていくんですね。
ハンバーグにかけるデミグラスソースも46年継ぎ足しで作ってるんですよ。あのデミグラスソースがあるからこそ、今のお店があると自分は思っています。
「志摩」の「志」は、一つ一つに心を込めると書きます。手作りなので、数量に限りがある分、より心を込めることを大切にしていますね。うちのハンバーグを知ってもらって、食べてもらってファンになってもらいたいです。
–素晴らしい「志」ですね。配達もされていらっしゃるんですね。そちらは吉井さんがメインでされているんですか?
吉:父がハンバーグを作っていて、自分は仕込みや配達、Webでの情報発信などの様々なことをしています。
外にも自分たちから発信していかないといけないと思って、自分が大牟田に帰って来て配達用のメニューを作りました。もともと配達をやってたけど配達用のメニューとかなくて、いろんなとこに配りました。
まずは、知ってもらうところから入っていかないといけないので。自分で情報発信をしていったからこそテレビや雑誌などのメディアに取り上げてもらったり、おおむたブランドにも認定されたんだと思います。
今までの配達メニューの歴史
ボランティアは人のためのようだけど、自分のためになる
–先日グリーンバード大牟田でご一緒させてもらいましたが、地域の方と様々な活動をされていらっしゃいますよね?
吉:そうですね。自分が人と話すのが好きで、元々ボランティアとかに興味がありました。
ボランティアって人のためにしているような感じだけど、やってみると自分のためになるんですね。自分の満足感もあるし、子供と一緒に行くと子供の教育にもいいかなと。街を汚したくないっていうのもありました。
ボランティアに関わると街が好きになるんで、いろんな方が関わるきっかけを作りたいなと思ってます。また、商工会議所青年部にも所属しており、大牟田の活性化に貢献していきたいですね。
ボランティア活動の様子
吉:地元に帰ってきて、地元の良さっていうのは感じましたね。
久々友達と会ったりして、輪が広がっていきましたね。良さに気付いたからこそ、地元に恩返しをしていかないなと思ってボランティアにも参加するようになりました。
外に出て帰って来たからこそ、地元の良さに気づけたんだと思います。だからこそ、今の状況がもったいないなと。大牟田にはリーダーシップを発揮して活動されている方が多くいらっしゃいます。私はそのようなタイプではないので、その方々の活動に参加して自分がお手伝いできることはやっていきたいですね。他人のふんどしで相撲取っているような感じですね。笑
大牟田らしい盛り上がり方ができたら
–そういった想いがあるからこそ、ボランティア活動にも参加されているんですね。
吉:そうですね。地元の輪が広がっていけば、もっと盛り上がっていくのかなと。
大牟田のためなんだけど自分のためになるし、自分の子供のためになるのかなと思います。将来的に大牟田が元気であってほしいですし。
大牟田で様々な活動をされてらっしゃる方がいるので、そこに参加していくと、自分が楽しいんですね。そういった横のつながりを大切にしていって、大牟田的な盛り上がりをできたらと。大牟田らしいものがあるんじゃないかなと。
帰ってきてすぐは寂しい町なってるなと思いました。でも、人と接するたびに楽しさが増えていったんで、みんなもそうなっていくと良いですね。
吉井さんとご両親。
–他の街ではない、大牟田らしい盛り上がり方をみんなでやっていきたいですね。今後取り組んでいきたいことは何ですか?
吉:お店としては今あることを継続していくことです。味を守りつつ、時代には合わせていかないとですね。そして、ここまでしてきたお店を今度は自分が引き継いでいく。
お客さんから「時々無性に志摩のハンバーグ食べたくなるっちゃんね!」と言われると、とても嬉しいですね。なので、お客さんから愛されるお店作りをやっていきたいです。
それで、長くお店をやっていけたらなと。自分や自分の子供のために、大牟田を楽しい街にしていきたいですね。
–楽しい街にしていきたいですね!本日はお忙しいところ、ありがとうございました。
取材を終えて
取材中、とても優しく対応してくださった吉井さん。
お話を聞いていて、お店を長年されているご両親への尊敬、ボランティア活動を楽しん参加されていらっしゃるんだなということが、とても伝わってきました。
周囲への方々のサポートがとても上手い吉井さん。
いつの時代も活躍している人の影には、その人を支えている人がいます。
吉井さんには、そのような魅力を感じました。
これまで取材させていただいた方とは、また違う魅力を持った吉井さん。
大牟田の人材の幅の広さを感じました。
これからの大牟田が楽しみで仕方ありません。
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