令和元年度おおむた『大蛇山』まつり特集episode07梅野英夫(上官大蛇山上龍會制作部長)

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【まつりを支える人たち】をテーマとした令和元年度おおむた『大蛇山』まつり特集。

所属先やポジションにこだわらず、様々な『縁の下の力持ち』を探し、巡っていきます。

今回ご紹介するのは、なんと今年ほぼひとりで大蛇山を作り上げたという梅野英夫さん(上官大蛇山上龍會制作部長)です。

あの巨大な大蛇山を一体どうやってひとりで作っていったのでしょうか。

完成した大蛇山の姿と併せてお楽しみください。

制作に携わる中で出会った『進化させる楽しみ』

梅野さんが所属している上官大蛇山上龍會、以前は上官中央街大蛇山として商店街組織によって運営されていたそうです。

長い歴史を語るかのような、1枚の古い写真を見せて頂きました。

梅野さんと上官大蛇山は、幼少期に写真のような光景を見た記憶があるほどの長いお付き合いなのだそう。

そんな梅野さんが大蛇山制作に携わり始めたのは20年ほど前から。

それからも色んな歴史があったことを教えてくれました。

梅野さん:

「昔の大蛇山は外注でね、職人さんに作ってもらってたんですよ。

ほとんどの山がそうだったんじゃないですかね。

うちは特に格納庫がなかったので、制作場所の確保が難しくて。

そのうちに他の山から場所を貸してもらえることになって、そこで作り方を教えてもらいながら自主制作が始まりました。

10年くらい経つと段々コツも掴んできて独り立ちして、ちょっとずつオリジナル性を持たせて今の上官大蛇山があります。

炭酸ガスを吐かせてみたり、目玉を光らせてみたりね。」

花火や煙とはまた違った迫力のある炭酸ガスと、闇夜に光る目玉は上官大蛇山の大きな特徴。

梅野さんはどうやってその工夫を生み出しているのでしょうか。

梅野さん:

「その年の大蛇山が終わるころには、もう次の年にどんな大蛇山を作るか頭の中で決まっているんですよ。

どこそこをどう改良しようっていうのがね。

祭りを見ながらずーっと考えていますから。

設計図とかはないんで、頭の中で考えて前の年の記憶をもとに改良しながら制作していくんです。

だけど作り上げたときにはちゃんと思い描いていた大蛇山になりますもんね。

毎年そうやって進化させていくのが楽しいから、ずっと制作に携わっているんでしょうね。

初めて自主制作したときは祭りの終わりが寂しかったですけど、今は寂しがる間もなく翌年に向かっているって感じです。」

子どもたちの誇りに

私が取材に伺った日はちょうど大蛇山に色を塗る作業をされていたのですが、一回塗っただけでは仕上がらないそうです。

乾かすために一晩おいて、重ね塗りをしてまた乾かして……

そうやって何日も何日もかけて、数え切れないほどの工程をひとりでこなしてきた梅野さん。

それは私には到底想像もできないような大変な日々だったことでしょう。

いったい何が梅野さんをそこまで突き動かしたのでしょうか。

梅野さん:

「子どもたちが参加してくれるから、『うちの山が一番かっこいい!』って思ってほしいじゃないですか。

やっぱり誇りに思ってほしいし、自慢できる大蛇山を作ってあげたい。

その一心ですよね。

今年は2月くらいから制作を始めたんですけど、一緒に作っていた仲間が仕事の都合なんかで来られないことになって。

まぁ正直焦りましたし、来る日も来る日も朝から晩まで藁剥きしてた時なんかもう気が遠くなりましたよ。

何ばしよるっちゃろかてね(笑)

でもあーだこーだ言ってても大蛇山は出来上がらないんで、やるしかないですからね。

あんまり遅い時間までやってるもんだから、娘が心配して様子を見にきてくれた日もありました。

自分でもよくやったなて思いますよ(笑)」

梅野さんの娘・瑞季さんは、同じ上龍會で女隊の頭を務めているとのこと。

瑞季さんの頑張る姿もまた、梅野さんの励みになっていたのかもしれませんね。

色鮮やかな扇子を手に舞う女隊も、上龍會を彩る大きな魅力のひとつ。

今年は上龍會女隊では過去最大規模の40名越えで祭りに挑むそうです。

梅野さんが気を遠くしながらも子どもたちのためにと作り上げた大蛇山。

その後ろに瑞季さんが率いる女隊が列を成し、お囃子や男たちの唸り声も重なって、今年も上龍會は大いに盛り上がるのではないでしょうか。

27日土曜日は上官町交差点付近、28日は大正町での大蛇山大集合パレードでその姿を楽しむことができます。

ぜひ上龍會の盛り上がりを肌で感じてみてくださいね。

周りを見渡してみれば、来年の大蛇山をイメージしている梅野さんにも出会えるかもしれませんよ。

令和元年度おおむた『大蛇山』まつり特集スペシャルサポーター

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次回予告

【まつりを支える人たち】をテーマにお送りしている令和元年度おおむた『大蛇山』まつり特集。

まつり前のラストepisode08では、大蛇山に欠かせない『花火』を操っている吉田英之さんをご紹介します。

吉田さんが惹きこまれた『花火の魅力』とは。

次回も楽しみにお待ちください。

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幸森 彩香
1985年宮崎県出身。地域の魅力を可視化するフリーライターとして活動中。言葉と肉と甘いものをこよなく愛する肉食系文学女子。produced by OmutaTwinkles
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