令和元年度おおむた『大蛇山』まつり特集episode06わ組(新栄町龍山會)

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【まつりを支える人たち】をテーマとした令和元年度おおむた『大蛇山』まつり特集。

所属先やポジションにこだわらず、様々な『縁の下の力持ち』を探し、巡っていきます。

今回ご紹介するのは、50人以上の女の子で隊列を成し大蛇山に華を添えている『わ組(新栄町龍山會)』の皆さん。

代表して7代目頭の中野貴美子さん、補佐の銑川(かながわ)めぐみさん、新開愛香さんにお話を伺いました。

椿の花を身に付けて

新栄町龍山會のわ組は、原則中学生以上の女の子で構成されています。

頭に大牟田市の花でもある『椿』をつけ、4つの道具を使って踊りを披露。

踊りの型は全部でなんと15種類もあるのだとか!

50人もの女の子が隊列を組んで舞う姿はさぞ見応えがあることでしょう。

彼女たちを取りまとめ、指揮しているのが頭の中野さん、そして補佐にあたる銑川さんと新開さんの3名です。

3人の連携プレー

【プロフィール】

中野貴美子さん(写真中央)

中学2年生からわ組に所属。2015年より頭としてわ組を指揮している。

銑川(かながわ)めぐみさん(写真左)

20歳からわ組に所属し、2015年より頭補佐に。

新開愛香さん(写真右)

物心がつく前から新栄町龍山會に所属し、2017年から頭補佐。

3人はそれぞれどんな役割を担っているのでしょうか。

中野さん:

「私たちは練習時の指導はもちろんのこと、当日わ組全体の指揮をとります。

特に私は頭として、何番の踊りを踊るのか隊列に指示を出すのが大きな役割ですね。

私の指示を見て、高校生以上の若衆たちが隊列のわ組に指示を送ってくれます。」

銑川さん:

「私と新開は頭の補佐が役割なので、練習をまわしたり、当日は連絡係になったり、色んな面で実働部隊として走り回ります。」

新開さん:

「例えば祭りの2日目に行われる大蛇山大集合パレードでは、私たち補佐はパレード全体の動きを見ているんです。

パレードは進んで、止まって、進んでを繰り返していくので、止まるタイミングがわ組にとっての見せ場になります。

なるべく人の多い場所で長く踊れるよう、パレードの進行を見ながら止まるタイミングを頭へ伝えているんです。」

銑川さん:

「頭は指示出しで精一杯だもんね(笑)」

中野さん:

「そうそう(笑)

だから私たち3人が連携していないと、わ組全てが上手くいかないんですよ。」

ぶつかって喧嘩して培った絆

明るさいっぱいの中野さんに、キリッとした銑川さん、そして朗らかな新開さんと、とてもバランスの良い関係に見える3人ですが、実は大きな喧嘩をしたこともあるのだとか。

中野さん:

「3人とも熱いから、想いがぶつかっちゃったんですよね。

本番が近づいてくるとやっぱりピリピリするし。

でもぶつからないとわからないこともあるじゃないですか。

私はずっとひとりで全部やらなきゃって思ってたけど、そうじゃないって思えたのは本音でぶつかりあったからじゃないかなって。」

銑川さん:

「それぞれ仕事もしながらですし、全く同じ熱量で取り組むのは正直難しいですよね。

『なんで!?頭のくせに!』って思ったことも、正直ありました。

でもぶつかって喧嘩してってやっていくうちに、そこをサポートするのが私たち補佐の役割なんだって思えるようになったんです。」

新開さん:

「これでもかってくらい想いをぶつけあって、3人でわんわん泣いた日もありましたよね。

そのうちに『あ、頭はこういう人なんだ』ってわかった気がしました。

違いを認め合えたというか、扱いがわかったというか(笑)」

銑川さん:

「『あぁはいはい、こうしたいんだよね?』みたいなことが言えるようになったよね(笑)

頭は思い切って突っ走るタイプなんだけど、逆に私は石橋叩きまくりたいタイプだから、つい心配になっちゃうんです。

でも最終的に決めるのは頭だから、みんなの前ではちゃんと頭を立てて、頭の威厳を守ることは徹底しています。

みんなの前で頭に意見することは絶対にしない。」

中野さん:

「うちの山って案外体育会系で『頭の言うことは絶対』みたいな空気なんです。

だからこそ責任も全て頭が取るんですけど。

頭は絶対的な憧れの存在で、それを崩したらいけないって先輩方からも言われてきました。

憧れで在り続けること、責任を全て背負うことはすごく大変です。

でも陰ではちゃんと2人が支えてくれるし、先輩方も相談に乗ってくれるし、なるようになる!で今年も突っ走ります(笑)」

それぞれの楽しみを

そこまでして彼女たちが大蛇山に携わり続ける理由は一体何なのでしょうか。

中野さん:

「え?好きだから……」

私がそれを疑問に思うことが不思議かのような表情で、ストレートに答えてくれた中野さん。

銑川さんと新開さんも隣で頷きます。

中野さん:

「わ組の中にもただただ祭りで踊れることが楽しい子、目立つポジションを狙って必死で頑張る子、色んな子がいます。

でも結局みんな『わ組が好き』『大蛇山が好き』って気持ちで集まった仲間なんです。

私たちももちろんそうなわけで。

同じ気持ちで集まってくれた子たちをがっかりさせるわけにはいかないじゃないですか。

『楽しくなかった』とか『わ組で出らんとよかった』とか絶対思わせたくない。

先輩方が私たちにしてくれたように、私たちも後輩たちそれぞれの楽しみを満喫できるようサポートしたいって想いですね。」

取材時、3人の写真撮影をお願いしたところ「わ組みんなで撮ってもらえませんか!?」との返答が。

そんな何気ない言動からも、中野さんら3人がわ組を大切に想っている気持ちが伝わってくるようでした。

わ組最大の見せ場を楽しめるのは28日夜の新栄町商店街!

山崩しを後に控えた21:30前後に行われる踊り披露は、わ組最後の舞とあって一段と熱のこもった踊りが見られるようです。

ぜひお出かけくださいね。

新栄町龍山會のスケジュールなどはこちらから

https://ryuzankai.com/

新栄町では様々な催しも開催されますよ。

令和元年度おおむた『大蛇山』まつり特集スペシャルサポーター

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次回予告

【まつりを支える人たち】をテーマにお送りしている令和元年度おおむた『大蛇山』まつり特集。

次回は今年ほぼひとりで大蛇山を制作したという梅野英夫さん(上官大蛇山上龍會制作部長)をご紹介します。

見事完成した大蛇山の姿や踊り隊の練習風景も併せてご紹介しますので、どうぞお楽しみに!

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幸森 彩香
1985年宮崎県出身。地域の魅力を可視化するフリーライターとして活動中。言葉と肉と甘いものをこよなく愛する肉食系文学女子。produced by OmutaTwinkles
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